階段や歩道の段差など、思い掛けないところでも受傷することのある足の捻挫。
ジャンプの多いバスケなどの競技や、サッカー、マラソンなどでも多発します。
今回は、代表的な足首の捻挫、「内反捻挫」について説明していきます。
◆目次
◆内反捻挫とは
足の捻挫にも色々と種類がありますが、最も多いのは足首を内側に捻ってしまう「内反捻挫」と言われる捻挫です。
こんな感じに捻ってしまいます。
とても痛々しい。。
写真を見て分かる通り、外側が引っ張られるために、外くるぶし付近の靭帯や組織を伸ばして損傷してしまいます。
◆なぜ内反捻挫が多い?
そもそも足首の外側は、内側より弱い構造になっているため、捻る際にはその弱い外側を伸ばしてしまうように捻ってしまいます。
捻る瞬間は、ほとんどが歩いていたり走ったりしているので、前に向かって進んでいる最中に捻ります。すると、前に進みながら上の写真のように内返しに捻ってしまうので、外くるぶしの前にある「前距腓(ぜんきょひ)靭帯」を伸ばすように損傷してしまいます。内反捻挫の約8割が、この前距腓靭帯を痛めているとも言われています。(イラストの青い部分です)
また、ジャンプの着地などで他の人の足に乗っかって捻る捻挫や、ヒールなどを履いていて横に捻ってしまう際には、この前距腓靭帯と、外くるぶしの真下にある「踵腓(しょうひ)靭帯」を損傷することも多いです。
◆足首の靭帯損傷は治る?
足首の捻挫は、靭帯損傷の程度で3段階に分類されます。色々細かい分類がありますが、簡単に説明すると
1度→靭帯が伸びた状態
2度→靭帯の部分断裂
3度→靭帯の完全断裂
となります。
実際にはこれに伴い他の組織も壊すため、1度だから痛みが少ない、というわけではありません。あくまでも靭帯損傷の分類となります。
そして靭帯は、筋肉とは違ってコラーゲンを主成分とした組織で構成されていて、筋肉よりも血液がとても少ないため、治りが遅いというデメリットがありますが、治らないというわけではありません。膝の十字靭帯などは周囲に血液がないために治らないことも多く、手術となるケースがほとんどですが、足首は膝とは違い周囲に血液が豊富なため、一般的には遅いけど治ります。ただ、完全断裂では手術が必要なケースもあります。
靭帯がゆるくなるとどうなるか、靭帯を強化することはできるのか、については、【足首捻挫の後遺症のひとつ 「足関節不安定症」とは】にて詳しく説明していますので、併せてそちらもご一読頂ければと思います。
◆まとめ
今回は、内反捻挫について分かりやすく説明してみました。
前回も書きましたが、実際には内反捻挫で他の靭帯も損傷することもあるし、合併症として剥離(はくり)骨折や骨挫傷、亜脱臼といったものもあります。当然のことですが、足を捻ったら自己判断はせずに医療機関で受診してくださいね。都内近郊にお住まいの方は、足首の捻挫特別治療を行なっている当院に是非ご相談ください!
また、受傷直後の応急処置に関しては前回のブログを参照にしてくださいね。
【応急処置の方法について】
【捻挫直後の固定方法を知りたい】
【東京近郊で足首の捻挫を早く回復させたい】
もみじはりきゅう整骨院(Iida)